インタビュアー:こんにちは、権造さん。
権:ああ、来てくれたのか。よかったよかった。
インタビュアー:なんかあったんですか?
権:いやー、君に言われていいもの買ったんだよ。
インタビュアー:・・・あれ?なんか言いましたっけ?
権:デジカメで撮ったらって言っとったろ?
インタビュアー:はあ、はい。・・でもそれでなんでいいもの買ったんですか?
権:わしは偉いからな、よーく考えたんだ。
インタビュアー:はい。
権:普通のカメラじゃどうやっても重いぞ!
インタビュアー:?
権:なんとな、鳥撮りの標準レンズは400ミリだって言うじゃないか!
実際に見てみたけどな、ばかでかいにもほどがあるぞ!
あんなもんは絶対に持てんぞ!!
そのうえ頑丈な三脚も持たせるつもりだろ!
ピントだって合いにくいに決まってるだろが!
こっちのカメラは手動だぞ!なんだい!
鳥はな、動くんだぞ。動くものにピントを合わせるのは普通だって難しいんだ!
それをな、重い荷物を持ってやっとのことで鳥を見つけて
三脚を立ててファインダーに鳥をおさめてシャッタースピードと露出を決めて
ピントまで合わせなきゃならん。
それじゃああんまりだろ。かわいそうだろ、それじゃ。
たいていその間に鳥だって飛びたくなるだろ。どっかいっちゃうんだ。
インタビュアー:・・・
権:カメラをな自動のやつにすれば飛んでっちゃう前に撮れるかも知らん。
そうなるとな、カメラとレンズと三脚を買わなきゃならん。
そして双眼鏡も買わなきゃならん。そして望遠鏡も欲しいだろ。
それでそのうえ、全部持たなきゃならんだろ。
困るぞ。困ったぞ。どうすりゃいいんだ。
インタビュアー:・・・
権:そこでひらめいた。デジカメだ!
デジカメは自動だ! デジカメなら素早い。デジカメは小さい。
そのうえデジカメなら持ってるぞ。
デジカメで撮るようにすればいいんだろ。
そういえば君もそう言ってたような気がしてな。
それでデジカメ作戦にしぼることにしたんだ。
インタビュアー:・・はあ、はい。
権:なんかな調べてるうちにデジカメで撮ってるやつを見つけたんだがな。
ちゃんと撮れてたんだ。
なんでも、スコープとかいうのとデジカメをてきとーにくっつけて撮るらしい。
そしたらな、スコープっていうのを買えばいいだろ。
スコープってのは望遠鏡のことだぞ。
どうせ、写真を撮らなくてもあったほうがいいもんだしな。
それでな、それについて調べたんだ。
インタビュアー:なんだか、いやに真面目ですね。
権:なにー、いつでも真面目だぞ。
そしたらいろいろあるんだけどな、すごく軽いのがあったんだ。
なんでも小さくて軽いのがいいからな。
あとな倍率が高いとぶれるからな三脚がいるかもだろ。
インタビュアー:そうですね。
権:やだけどな。三脚はいやだろ。
そしたらなそのスコープと一脚のセットがあったんだ。
だから申し込んだんだ。
インタビュアー:すばやいですね。
権:ああ、即決だ。
軽いスコープと一脚だぞ、三脚じゃないぞ。
セットになってんだからそれでいいってことだろ。
そんじゃそれがいいだろ。
小遣いで買える値段だったからな、すぐ注文だ 。
そしたらな、すぐ来たぞ。
インタビュアー:すばやいですね。
権:ああ、えらい会社だな。
だからなスコープ持ってんだ。
これがな、ほんとに軽くていいぞー。
気に入ったぞ。
ちょっとな、デジカメとは合わないんだけどな。
君、なんかいい方法はないかな。
なんか考えてくれ。
インタビュアー:んーー。これですかー。
権:つないでちょうだい。
こないだな近所の公園に下見に行ったからな。
これ持ってまた行ってみるけどな。
いい方法考えといてな。
じゃあな。
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